星野仙一で思い出されるエピソード
星野仙一さんが亡くなった。
こんな日にあげるエピソードとしてはいかがなものかと思うが、私が星野仙一と聞いて思い浮かべるのはドラフトの件だ。
読売巨人軍以外の球団から指名された場合に9割方拒否すると思われていた菅野智之を「特攻」指名した北海道日本ハムファイターズ。
星野仙一氏はそんなファイターズに対して「よくやった。」と賛辞の言葉を贈った。
ところがである。
翌年のドラフトでメジャー行きを表明していた大谷翔平を「特攻」指名し、栗山監督並びに球団が二刀流および育成のプランを誠意を持ってプレゼンし口説き落とした際には……
一転して批判している。
「特攻」も成功すると「抜けがけ」になり失敗すると「勇気」になるのか。
亡くなったというニュースを聞いてもこのエピソードが邪魔して哀しい気持ちになれなかった。
人が死んだ時には褒めなきゃいけない、悪口を言ってはいけないという風潮もあろうが、私の中に湧き上がるもやもやを消すにはここにこのエピソードを書き記すしかなかった。